導入計画 / 導入検討ガイド
医療DXの導入前調査
対象業務・データの取得元・確認する担当者を整理し、既存システムへの影響を確かめながら試行範囲を決めます。
最初に変える業務を一つ選ぶ
問診の転記、診療記録からの文書作成、院内集計では、扱うデータも確認者も異なります。部署名だけで対象を決めず、入力から利用までを一続きの作業として捉えます。
- 入力・取得誰が、どのシステムに記録するか
- 加工・確認転記・変換・照合を誰が行うか
- 利用・保存何に使い、どこを正式な保存先にするか
図は業務整理の例です。システムの接続方式や対応範囲は、施設と既存ベンダーの条件によって異なります。
院内担当者と既存ベンダーに確認する項目
| 対象 | 確認する内容 | 計画への影響 |
|---|---|---|
| 取得元と形式 | システム名、利用できる出力、項目の定義、更新の頻度 | 接続方式と、必要な変換処理を決める |
| 患者・診療単位の照合 | 患者ID、受診・入院の識別子、訂正・取消の扱い | 別の受診記録の混入や古い情報の残存を防ぐ確認を設ける |
| 接続と変更作業 | ネットワーク区分、ベンダーの作業範囲、停止可能な時間 | 検証環境、作業日程、費用の分担を定める |
| 利用者と保存先 | 閲覧・修正・確定できる担当者、履歴、保管・削除の運用 | 権限と責任の分担を設計する |
試行の前後を同じ条件で比べる
作業量を見る
- 対象期間と対象件数を揃える
- 入力・確認・修正にかかる時間を分けて記録する
- 例外対応や再入力の件数を記録する
結果の正しさを見る
- 元の記録と出力を照合する
- 更新・訂正・欠損を含むデータで試す
- 業務側の確認者と受入条件を事前に決める
処理が速くなっても、照合や修正の負担が増えれば作業全体の改善にはなりません。評価は確認作業を含めて行います。
障害時の連絡先と代替手順まで決める
連携が止まった際、誰が気づき、誰に連絡し、どの作業を手動に戻すかを明文化します。再開時には未処理データと重複処理の有無も確かめます。
医療情報の安全管理では、技術面と運用面の対策が必要です。院内の担当者・委託先の責任分担を検討する際は、厚生労働省のガイドライン・関連資料を参照します。
