01 / BACKGROUND
背景と課題
企業の情報を聞き取り、制度と照らし合わせる負担
助成金の申請を支援するには、制度の情報だけでなく、クライアント企業の状況を把握する必要があります。既存の業務では、コンサルタントが企業へのヒアリングを行い、その情報をもとに助成金を選定していました。
候補となる助成金は数多くあり、内容も更新されます。企業ごとの条件を確認し、該当しそうな制度を探して提案するまでに、時間と労力がかかっていました。相談件数に応じて、提案前の準備も増える業務です。
今回の開発では、企業がすでに労務管理SaaSに持っている情報を活用しました。把握できる情報をシステムで取得し、候補選定へつなげることで、コンサルタントの作業負荷を軽減することを目指しました。
02 / WORKFLOW
業務はどう変わったか
| 対象 | 導入前 | 導入後 |
|---|---|---|
| 企業情報の把握 | コンサルタントがヒアリングして情報を収集 | 連携先の労務管理SaaSから企業情報を取得 |
| 助成金の選定 | 企業の条件と制度を照らし合わせて候補を探す | 取得した情報に応じて候補をリストアップ |
| 情報の提供 | コンサルタントが個別に候補を用意 | セルフサーブで候補を確認できる環境へ |
情報と処理の流れ
- 01
労務管理SaaS
クライアント企業が運用するSaaSの情報を活用します。
- 02
APIで情報取得
企業情報を連携し、候補の選定に利用します。
- 03
助成金を抽出
企業の条件に合う助成金をリストアップします。
- 04
提案・相談へ
候補情報を、コンサルタントの提案や利用者の確認に役立てます。
03 / DEVELOPMENT
開発した仕組み
入力の入口から、データの受け渡し、その先の活用まで。
POINT 01
労務管理SaaSとのAPI連携
クライアント企業が利用する労務管理SaaSとAPIで連携し、企業情報を取得するシステムを構築しました。SmartHRやfreeeなどのSaaSに蓄積された情報を活用する構成です。
既存の情報を取得することで、候補選定に使う企業情報をヒアリングだけに頼らず把握できるようにしました。情報収集と提案準備の間を、データ連携でつないでいます。
POINT 02
企業の条件に応じたリストアップ
取得した企業情報から助成金を診断し、候補をリストアップする機能を実装しました。制度の一覧を表示するだけでなく、企業ごとの条件に応じた情報を提供する仕組みです。
この診断が担うのは、候補を選ぶところまでです。その先の申請や個別の確認は、担当者の業務として残ります。
POINT 03
候補をセルフサーブで確認できる環境
条件に応じた助成金の情報を、セルフサーブで提供できる環境を整えました。コンサルタントがその都度リストを用意する負担を減らし、利用者が候補情報へアクセスできるようにしました。
04 / OUTCOMES
導入後の変化
候補選定までの業務負荷を軽減
企業情報の取得と助成金のリストアップを仕組み化し、コンサルタントが行っていた準備作業の負担を減らしました。
きめ細かなコンサルティングへ
候補情報を提供する環境が整い、労務管理コンサルティングなど、個別の相談に向き合う業務へ集中できるようになりました。
DESIGN PERSPECTIVE
この事例から考える設計のポイント
すでにある情報を、次の提案に使う
労務管理のために蓄積された情報を、助成金の候補選定にも活かしました。同じ企業情報を別の目的で聞き取り直す作業を見直し、業務の間にある情報の受け渡しを整えています。
この種の仕組みでは、APIで取得できる情報と、担当者の確認が必要な情報を分けるところから入ります。制度の更新に合わせて何を見直すかも、運用を設計するうえでの確認点です。
05 / YOUR PROJECT
同じような課題をご相談いただくときに
連携先と取得項目
利用しているSaaS、取得可能な情報、連携の権限を確認します。
候補の判定条件
データで判定できる条件と、追加の聞き取りが必要な条件を整理します。
情報更新の担当
制度情報や判定条件を誰が更新し、いつから適用するかを検討します。
