トレーサビリティ / CPC DX支援

原材料と製品のトレーサビリティ

細胞・原材料・資材・中間製品・出荷品に識別子を割り当て、ロットと工程の記録に紐付けます。取り違えを防ぐ照合の手順と、記録から経路をたどれる構造を、施設の作業に合わせて設計します。

何に識別子を付け、何と結び付けるかを先に決める

細胞培養加工施設では、細胞そのもの、培地や試薬、培養容器、そして加工後の製品と、性質の違うものを同じ工程で扱います。それぞれに識別子を割り当て、どの記録と結び付けるかを決めることが、トレーサビリティの土台になります。

識別の対象と、結び付ける記録の例
対象識別子の例結び付ける記録
受け入れた細胞・組織検体番号、受入番号受領日時、輸送中の温度、受入確認の結果、依頼元
原材料品名、製造番号、有効期限受入試験の結果、開封日、どの工程で使ったか
資材品名、ロット、滅菌の識別受入、保管場所、使用した工程
中間製品ロット番号、容器ごとの識別工程の記録、培養設備、保管場所と期間
最終製品ロット番号、容器ごとの識別試験の結果、出荷判定、保管と出庫
出荷出荷番号出荷先、輸送の条件、受領の確認

提供者・患者に関する情報の取り扱いは、施設の手順と関係法令に従います。システムで保持する識別情報の範囲は、施設の判断に沿って設計します。

受け渡しのたびに、記録が切れやすい

記録が途切れるのは、多くの場合ものが移動する場面です。受け入れ、区域への持ち込み、保管設備への出し入れ、出庫。この境目で誰が何を確認したかを残せるようにします。

  1. 受け入れる検体・原材料を識別子で登録し、状態を記録
  2. 加工する工程ごとに使った物と実施者をロットに結び付ける
  3. 保管する容器単位で場所・温度・出し入れを記録
  4. 出庫・出荷する判定の結果を確認し、出荷先と輸送条件を記録
ものが移動する境目で記録は切れやすくなります。工程の区分は施設によって異なります。

照合を、作業の手順の中に置く

複数のロットを同じ期間に扱う施設では、取り違えを防ぐ確認が手順書に定められています。システム側では、この確認を作業の流れから外に出さないようにします。別画面での確認を求めると、作業が止まり、後追いでの入力に戻ってしまうためです。

作業を始める前

  • これから扱うロットを読み取って画面に表示する
  • 指図と異なるロットを選んだ場合に先へ進めない
  • 有効期限を過ぎた原材料、未受入のロットを選べない
  • 同じ区域で扱えるロット数の制限を設ける

記録に残す確認

  • 読み取った識別子と、読み取った時刻
  • 照合を行った担当者と、二人で確認した場合は両者
  • ラベルを発行・貼付した記録
  • 照合できずに手入力した場合は、その理由

読み取りの手段(二次元コード、バーコード、ICタグ)は、区域内での取り扱いと清拭消毒の条件を踏まえて選びます。

両方向からたどれるようにしておく

調査が必要になったとき、必要になる検索は2種類あります。片方だけを想定して設計すると、もう片方が手作業になります。

製品から遡る

  • 使った原材料・資材のロットと使用量
  • 通った工程、担当した作業者、使用した設備
  • その期間の環境測定の結果と逸脱の有無

原材料から広げる

  • そのロットを使ったすべての製造ロット
  • 該当する製品の保管状況と出荷の有無
  • 連絡が必要な出荷先の一覧

環境の記録との突き合わせは環境モニタリングと設備データの収集、調査の記録の残し方は逸脱・変更・教育訓練の記録で扱います。

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いま紙とExcelのどこに記録が残っているか、どの作業に時間がかかっているか。初回は業務の概要だけで構いません。製造記録や検体に関する情報の送付は不要です。

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